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今回は、1975年製の直流電動機(モーター)について、継続使用に向けて分解点検・補修を行った事例をご紹介します。
定期保全として各部の状態を確認し、巻線の洗浄・絶縁補強、整流子の修正、座面補修、軸受・カーボンブラシの交換を実施しました。
※本記事は、2024年に実施した整備の記録に基づいています。
対象の直流電動機
対象は、三菱電機製の直流電動機「KM-EDW」です。
製造年:1975年
出力:185/370kW
電圧:220/440V
回転数:435/870rpm
重量:3,930kg
今回の整備は、故障への緊急対応ではなく、定期保全を目的として実施しました。
分解前の確認・分解点検
入荷時の受入検査では、損傷箇所は認められませんでした。
分解点検では、内部に塵埃などの付着による汚損があり、電機子の整流子面には摩耗が確認されました。

分解前(負荷側)

分解前(反負荷側)

分解中(負荷側)

分解中(反負荷側)
巻線の絶縁抵抗に問題は認められず、軸受部の軸外径とハウジング内径も、公差規格を満たしていることを確認しました。
各部の状態と測定結果を確認したうえで、必要な補修を進めました。
巻線の洗浄・乾燥・ワニス処理
固定子巻線と電機子には塵埃の付着による汚損が認められたため、洗浄・乾燥を実施しました。

固定子巻線の洗浄

電機子巻線の洗浄
洗浄・乾燥後は、ワニス処理による絶縁補強を行いました。

固定子巻線のワニス処理完了

電機子巻線のワニス処理完了
整流子面の切削修正
整流子面には段摩耗が認められたため、切削修正を実施しました。
あわせてアンダーカットと面取りを行い、整流子面を整えました。

整流子切削
ナット座・ベース座の補修
ナット座とベース座についても、サンダーを用いた切削修正を行いました。
写真は、それぞれの座面の修正前後の状態です。

ナット座修正後

ベース座補修後
軸受・カーボンブラシの交換
負荷側・反負荷側の軸受には摩耗が認められたため、全数を新品に交換しました。

軸受新旧(負荷側)
カーボンブラシは支給品を使用し、全数を新品に交換しました。組込みの際には、擦り合わせも実施しました。

カーボンブラシ新旧
組立・塗装
各部品の清掃手入れと内部塗装を行い、電動機を組み立てました。
組立完了後には外部塗装も実施しました。

組立中(負荷側)

組立中(反負荷側)
社内試験・整備完了
組立後は社内試験を実施しました。試験成績表には、無負荷試験、絶縁抵抗測定、振動測定の結果が記録されています。
完成報告書では、社内試験の結果に問題がないことを確認しています。

社内試験中
分解点検で確認した状態に応じて、洗浄・絶縁補強、整流子や座面の修正、消耗部品の交換を行い、継続使用に向けた整備を完了しました。

整備完了(負荷側)

整備完了(反負荷側)
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