今回は、軸冷却ファンにおいて、レーザーアライメントを使用し、モーターと減速機の軸芯出し精度の向上と作業時間の短縮を図った事例をご紹介します。
従来はダイヤルゲージを使用して芯出しを行っていましたが、設備の構造上、長さ約1,600mmの中間軸を介して測定する必要があり、中間軸のたわみによる測定誤差や作業時間の長さが課題となっていました。
軸冷却ファンの軸芯出しを高精度・短時間化
長尺中間軸を使用した軸芯出しの課題
今回対象となった軸冷却ファンは、ファン減速機とモーターの間に長い中間軸が設けられている設備です。
ファン減速機とモーターを直接測定することができないため、従来は中間軸を利用し、ダイヤルゲージによる軸芯出しを行っていました。
しかし、中間軸の長さは約1,600mmあり、測定時に発生するたわみの影響によって、0.05mmから0.1mm程度の芯ずれが確認されていました。また、一連の芯出し作業には、1台につき約1日を要していました。
レーザーアライメントSVによる計測と修正指示
軸芯出しの精度と作業効率を改善するため、「レーザーアライメントSV」を提案しました。
レーザーアライメントSVは、技術員が現場を訪問し、レーザーアライメントシステムを使用して軸の状態を計測するサービスです。
計測結果を確認するだけでなく、結果に基づいて、シムライナーの調整量や水平方向の移動量など、芯ずれを修正するために必要な作業内容を具体的に指示します。
補正量と移動方向をリアルタイムで確認
レーザーアライメントでは、±0.01mmレベルの高精度な計測が可能です。
計測中は、必要な補正量と移動方向がディスプレイ上にリアルタイムで表示されるため、計測結果を確認しながら調整作業を進めることができます。
また、中間軸を介した設備や、モーターと減速機の軸間距離が長い設備にも対応できます。ダイヤルゲージを使用する従来の方法と比較して、測定者による読み取りや計算の違いを抑えやすいことも特徴です。
軸芯出しの作業時間を1日から2~4時間に短縮
レーザーアライメントSVの実施により、従来は1台につき約1日かかっていた軸芯出し作業を、2~4時間で完了できるようになりました。
これにより、従来は1日1台だった作業を、1日で2台実施できるようになり、芯出し作業にかかる日数を短縮できました。
また、計測結果はデジタルデータとして記録し、PDFで出力できます。現場での立会確認や待機にかかる時間を削減できるほか、過去の計測結果との比較や記録管理にも活用できます。
芯ずれによる突発故障リスクの低減
モーターや減速機などの回転軸に芯ずれがあると、振動が増加し、軸受やカップリングなどに負担がかかる可能性があります。
レーザーアライメントによって軸の状態を正確に把握し、適切な修正を行うことで、ミスアライメントに起因する突発故障のリスク低減や、設備の安定稼働、長寿命化が期待できます。
計測結果を数値とデータで残せるため、軸芯出し作業の品質確認や、設備保全における記録管理にも有効です。
長い中間軸を使用した設備の軸芯出しもご相談ください
長い中間軸を介してモーターや減速機が接続されている設備では、ダイヤルゲージの取付状態や中間軸のたわみが、測定結果に影響する場合があります。
芯出し作業に時間がかかる、測定者によって結果が変わる、設備の振動や故障が繰り返し発生するといった場合には、現在の軸芯出し方法を見直すことも選択肢となります。
千代田商事では、設備の構造や使用状況を確認したうえで、レーザーアライメントによる計測と、計測結果に基づいた修正方法をご提案します。モーターや減速機の軸芯出し、設備の振動、ミスアライメントでお困りの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
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